誰もが夜空を見上げ願う夜。
8/7(土) 所澤神明社にて、令和三年度「七夕祭」が開催されました。
所沢市の七夕祭りの始まりは、昭和26年所沢駅前商店街の数店舗から始まり、その後金山町まで広がったと言われています。
蔵や庄屋の屋根からは五色の布や吹き流しが飾られ、賑やかに催されていたようですが、昭和33年に歩道設置工事のため中止され、その後はそのままになっていました。
(参照:所沢市HP 写真で見るところざわの移り変わり「七夕祭り」)
所沢市で活気のある夏祭りが少ない。
地域に根付いた神社という場所で所沢の七夕祭を復活させてはどうか。
そういった思いから、神明社さんでは平成23年から七夕祭を開催しています。
地域の人たちに広く存在を知ってほしい、子どもたちに神社という場に親しみをもってほしいという思いだったそうです。
願いを天へ届ける七夕祈願祭。
コロナ禍の制限された生活の中で、鬱屈とした気分を少しでも払拭してほしい、我慢を続けている子どもたちのひと夏の思い出になれば、との思いで今年も開催されました。
今年度は緊急事態宣言下ということで、国から出されたイベントのガイドラインに基づいての開催です。
祭典では巫女舞と雅楽の奉納。
密を避けるため拝殿からは一定の距離を取り、集まった方々もディスタンスを保っての拝観です。
薄暗くなった神秘的な境内で、拝観している方たちの心が一つになったような、そんな祭典だったと感じました。
例年であれば、小学生対象の「神主さん巫女さん体験会」や、カブトムシとふれあえる「カブトムシの木」などの催し物があります。
今年は残念ながら中止となりましたが、夏休み中の地域の子どもたちが楽しむことのできるイベントがあるのは嬉しいですよね。
所澤神明社七夕祭とナイトマーケット「神明宵の市」が同時に開催されることになったのは平成29年。
所沢を盛り上げるために活動している有志団体「無礼講プロジェクト」さんの思いと、所澤神明社さんの思いが合致し、同時開催する運びとなりました。
ナイトマーケットは密集を避けるため今年は8/7(土)、8(日)、9(月)の3日間に分けての開催。
その他感染症対策として、以下のことを行っていました。
・埼玉県新型コロナ対策パーソナルサポートへの登録
・検温消毒の徹底
・人数制限
・境内飲食禁止、テイクアウトのみ
・境内一方通行
さらには、密を避けるため拡大した各エリアには警備員さんを配置し、安心・安全につなげていました。
境内は空間演出のアーティストさんにより彩られ、まるで夢の中にいるよう。
同じく美しく装飾された神楽殿では奉納コンサートが行われ、見ている方たちも距離を保ちながらも楽しく過ごしていました。
受け継がれてきた伝統を、新しい形でまた次につなげていきたい。
そんな多くの人の思いが募って開催された令和三年度七夕祈願祭、神明宵の市。
地域の方々にとって今後も大切なイベントとして受け継がれていってほしい、そう感じたひと時でした。